「Jazz Audio ?」(2)
- 「Jazz Audioなんてものものは無い」としても、ジャズを楽しく聴きたいということで、モゾモゾやっている人は一杯おり、Nelson等もその一人です。しかしながら、恐らくは、Nelsonのやっていることの大半が的外れであり、「オーディオ音痴」と言われるレベルに止まっています。
オーディオ音痴なジャズ親爺は、、、
- Nelsonのようなジャズ親爺で、勤め人である場合は、夜、週末そして休暇の時位しか、「じっくりと聴く」状態になれません。つまり「年がら年中オーディオにかかりっきりというわけには行かないし、使うお金にも限りがあるけど」という状態です。理想的なシステムなンてのはどうでも良くって、ジャズを楽しく聴けるシステムを目指すことになります。評判の良いジャズ喫茶でスゴイ音に感心された経験がおありと思いますが、そういう音で自宅でも聴くことができれば、ジャズを聴くのがもっと楽しくなる筈です。Nelsonも、Those Groovy Catsに挙げたTete Montoliu、Michel Sardaby、Steve Grossman、Booker Little、Carol Sloane、田村 翼、Michel Petrucciani、Toots Thielmans、Hod O'Brien、板橋文夫、Clifford Jordan、Sonny ClarkそしてJ.R. Monterose等が演奏するジャズを心から楽しみたいという思いでは、人後に落ちないつもりです。「良い音で、じっくり聴く」ために、積極的に「やれることはやりたい」となった時に、「どうやら、こんなことが大事らしいなぁ」という思えることが、いくつかあります。
一般的な要求
- 「ジャズを聴く」と言っても、やはり音楽を聴くんですから、システムに対する一般的な要求に変わりはありませんが、やはりジャズならではの雰囲気が大事です。となると何よりも、スィング感と曲の展開を支配する「ベースとドラム」、この二人が何をやっているかがしっかり判ると共に、各楽器の特徴が明確に表出できることが、大事です。
- ジャズにできる限り引き寄せて、その要求を思いつくままに挙げれば、例えば以下のような感じでしょうか。
周波数帯域
- 要するに、「低い音、高い音はどの辺りまで出るか」です。高いほうも低い方も程ほどに出るのが良いのは当たり前で、今は「質のよい音で」それをクリアすることも必要です。もう少し詳しくという向きは、ここでどうぞ。
ダイナミック・レンジ
- 普通に聞いていて、急に大きな音が入った時に、音が腰砕けしてしまうのは困ります。ダイナミック・レンジがある程度広くて、「大きな音が割れずに出る」ことは大事です。もう少し詳しくという向きは、ここでどうぞ。
残留雑音
- まぁ、演奏が静けさを保とうとしている時は、やはりシステムもあまり雑音が出ない方が良いでしょう。もう少し詳しくという向きは、ここでどうぞ。
過渡(トランジェント)特性
- 楽器の音が、スパッと出てくれることは、結構大事です。もう少し詳しくという向きは、ここでどうぞ。
音色の鳴らし分け
- 今、何という楽器が鳴っているのかだけではなく、たとえばテナーバトルの時に、どっちが吹いているのか、それが見分けられなければ、興ざめです。もう少し詳しくという向きは、ここでどうぞ。
変調
- 音質あるいは音量が格段に違う音が同時に鳴った時に、ゴチャマゼになることを変調といいます。ダンゴになってしまわないに越したことはありません。もう少し詳しくという向きは、ここでどうぞ。
- 以上のように、オーディオ・システムに求められるいくつかの条件があります。詳しくは、それぞれの項目に飛んで頂くとして、それぞれに、それなりの許容限界があり、人によりさまざまです。「じっくり聴く」のであれば、やはりラジカセや、MP3プレイアーではマズイでしょう。まぁ、「完璧」とまでは言わないまでも「そこそこに」は、これらの特性が水準以上のレベルであって欲しいものです。無論、さらに、部屋、家族及び近隣の環境も、影響してきます。以上について、可能な範囲で、時間限定でも良いから、良い条件を確保したいものです。そして、その後は、「オーディオのことなんか忘れて、ジャズを聴く」、これが大事です。
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