BOOKER LITTLE

BOOKER LITTLEの好演盤

1938.04.02 in Memphis - 1961.10.05

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Hear Me Talkin’ to Ya - BOOKER LITTLEの洩らした一言と、Those Groovy Cats - Booker Littleで取り上げているのでそっちも見て欲しい。
ジャズメンとしての活躍が3年ちょっとという短さに終わり、持病で夭折した永遠の若者。
とっぴかもしれないが、共産主義とキリスト教の狭間をさまよった椎名麟三の小説に対してよく言われた、「塀の上端を歩いていて内側に落ちるか、外に落ちるか、はらはらする所がある」、という形容を思い起こす。この人にも似たようなことが言えるわけで、ジャズの基本を踏まえた演奏をするから外側には居ない（アヴァンギャルドべったりではない）し、かと言ってその演奏振りからして完全に内側暮らしの出来る（従来のジャズに安住できる）人でないことも確かである。従って、その狭間に残された塀の上端を歩くことになるのだけど、時に外側に落ちそうになるその微妙な足取りにスリルを感じる。聞く方としても期待半分、反発半分で、そのバランスの在り所、あるいは両側の世界からの誘惑への抗し方がとっても気にかかる。