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ALTEC 6041 (3)


ALTEC 6041のネットワークが面白そうなんで、先日これをバラしてみました。そのネットワークについての、もう少し詳しいお話です。概要については、ALTEC 6041 (1)や、ALTEC 6041 (2)で、どうぞ御覧下さい。また、具体的なバラシの結果は、こちらのALTEC 6041 (4)にあります。
ALTEC 60416041のネットワークは、左の写真のようなものであり、裏バッフルにはめ込まれています。既述したように、このネットワーク1台で、プリメインアンプからの出力も受け付けるし、しかるべき帯域分割を経た4台のメインアンプからの出力にも対応できます。

フルレンジ入力とマルチアンプ入力
ALTEC 6041
上記写真をGIFに起こしたのが、左図です。真ん中の黒赤の端子対は、小穴開きポストのねじ締め式で、パワーアンプからの出力をここにつなぎます。上の4対がマルチ用、少し離れた下部の1対がフルレンジ入力用です。通常の使用では、一番下のフルレンジ入力用端子にプリメインからのスピーカー・ケーブルをつなぎます。前記したように、本機はJBL4343を意識して開発されていますから、何らかの理由でマルチアンプ駆動をしたい人にも対応できるように、上の4つの端子が用意されているのです。後追いですから、4343のように2ウェイではなく、もっと徹底した4ウェイ対応となっています。逆に言えば、本機のマルチアンプ使用の際には、メイン・アンプが4台も要るのです。黒赤端子の外側にある緑表示の端子は、フルレンジ入力からネットワークを経由してきた出力です。したがって、一番下のフルレンジ入力端子に対応する緑端子は必要が無いのでありません。茶の破線で示したのは、上記写真でもわかるように鉄製と思われるストラップ・バーです。マルチアンプで使う時は、各端子をゆるめて、このバーを外します。そうすれば、ネットワークの機能がスルーされるのです。このバーは絶縁を施さない裸の金属であり、電力級の通電がある箇所にしてはオソマツです。現在の商品安全慣行では、まず許されない使い方です。

ネットワークの構成
ALTEC 6041
このネットワークの機能を、図示してみたのが左図です。ネットワークは、4ウェイで、分割周波数は、350、1500、8000Hzに設定されています。低域はローパス(LPF)、中域と中高域はバンドパス(BPF)、そして高域はハイパス(HPF)のフィルターが入っています。この図では省略していますが、低域以外の各帯域には、フィルターの後にアッテネーターが入っています。そして、その後ろに、フルとマルチの切替スィッチであるストラップ・バーが入ります。マルチ・アンプで使う時は、ネットワークとアッテネーターはバイパスする必要があります。一つのネットワーク躯体でこれを両立させる工夫として、マルチ・アンプの場合は、直接にユニットに行く端子にメイン・アンプの出力をつなげることが出来ます。このストラップ・バーは、上の図で茶色の破線で示したものです。604-8Hは、1ユニットですが同軸2ウェイですから、二つの入力端子を持っています。次は、内部の様子ですが、それは、次項に譲ります

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