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Tenor Saxophone

テナー・サックスでも、好きな盤が一杯ありますが、Nelsonしか誉めない盤と言えば、、、
(1970年頃から30年の付き合い)
  1. And the Philadelphians/ Benny Golson
    学生時代に、後に新日鉄に就職した友人が、カレーがうまかった東山北白川の喫茶店「メルヘン」に通い詰めていました。この店には何故か右掲の盤が置いてあって、その「Thursday's Theme」のペーソスがいたく気に入って、必ずリクェストするほどであったからなのか、それとも姉妹共に美形の、恐らくは妹のほうにマイッていたからなのか、ご当人が先年急逝した今となっては聞くすべもありません。その影響を受けてか、この盤は早くから手に入れています。後に、これが「お馬のゴルソン」という人気盤と知りましたが、まだ初心の頃にジャズに強く惹きつけられるに至った契機となった盤です。そこで、オマケを一つ。当時、彼が口癖にしていた回文(正逆同音の文)です。その時点で、世界で一番長いものを見付けたんだと言っていましたが、、、
  2. Brass and Trio/ Sonny Rollins
    これを初めて聴いた時に、「テナーサックスをこんなに自由自在に扱って、きっぱりと音出しで、しかも心躍らせるアドリブを叩き出す人が居て良いもんだろうか。」と感嘆しました。また、ピアノレスの魅力にも、開眼しました。今の時点で、「What's My Name」をまた聴き直しても、「結局、ここまでの高いレベルには、誰も達し得なかったんだ。」と、その感嘆に変わりはありません。この人の最高到達点は「It's All Right with Me」だと思っていたのに、それに勝るとも劣らない快演です。凄ーーーい人です。
(1975年頃から25年の付き合い)
  1. Coltrane Live at Birdland/ John Coltrane
    Mongo Satamariaの「Afro Blue」という曲が、こういう風に演奏されるのがジャズなんだと、肝に銘じた盤です。
  2. Kirk in Copenhagen Vol 1/ Roland Kirk
    Kirk初期のライブ盤で、Tete Montoliuがカフェ・モンマルトルの主だった時期の録音です。一人・同時マルチ・リードを聴くのはこれが初めてで、その印象が深い「Cabin in the Sky」を繰り返し聴きます。
  3. Leapin' and Lopin'/ Ike Quebec with Sonny Clark Trio
    変則ですが、他人名義の盤にIke Quebecが客演した、その1トラックのみの印象が深い「Deep in a Dream」は、繰り返し聴いても、飽きません。悠揚迫らず、名曲とガップリ四つに組んだ快演です。
(1980年頃から20年の付き合い)
  1. Duet with Dollar Brand/ Archie Shepp
    発売されたのが、丁度世の中で角川映画「人間の証明」が持てはやされていた時期で、その標題曲をやるというキワものめいた面もありますが、後の路線を予感させる「3 Left alone」の切なさに胸打たれました。 (1985年頃から15年の付き合い)
  2. In the World/ Clifford Jordan
    給料取りになって、小遣いも少し出来、六本木ウェーヴをウロついていて見つけた希少盤です。これ以来、Clifford Jordanの盤を集め始めたのだと思います。
(1990年頃から10年の付き合い)
  1. Song from the Old Country/ George Adams - Don Pullen Quartet with Michel Hendrix
    へ、へ、へ、、、これは盤ではありませんが、87年のマウント富士においてやった「Song from the Old Country」は、その録画ヴィデオはいつも座右にあります。その直前の出演でやった(これもヴィデオで手持ち)インスト演奏が大好評だったからでしょう、今度はこれも上手いヴォーカルのMichel Hendrixも参加して、とても即席とは思えないバンドとの息の合い方で、この曲をやってくれました。その回は、以前を更に上回る場内の反響で、正にStanding Ovationでした。George Adams自体は、前回よりも抑え気味ながら気持ち良く狂いっ放しており、他の4人も正に空前絶後の熱演です。アノDon Pullenが悪党面(失礼)でキャラキャラ弾きを繰り出して高潮すると、うちのカミサン等は悶絶寸前にまで至ります。
  2. The Stockholm Concerts/ Stan Getz with Chet Baker
    二人共に緩急どのテンポでも、すばらしいアイディアの洪水を惜しみなく披露してくれる達人であり、その二人が北欧楽旅をするとあれば、締めに「Dear Old Stockholm」が来ないと聴衆が黙っていない、と判った上でのこの決定的な名演には、脱帽です。
  3. There Was a Time/ Eddie Harris
    何とも艶やかで、しかも融通無碍なバラード演奏には、降参です。「ある恋の物語」が、こんな素晴らしいジャズになるとは予想も出来なかったことです。
  4. T.T.T./ J.R. Monterose
    この間、リフォームのためにアナログ棚を一日かかって整理している間中、ズーーーッとかけっ放しにしていましたが、あきなかったですねぇ。全曲が粒ぞろいで素晴らしいということもあり、クラブでのギグということで寛いでいるのが良い方向にはたらいてということもあり、その上に「ハッド・オブライアン」の出来が良いので、しょっちゅう作業の方がお留守になってしまって、結局一日では終わりませんでした(^^;
  5. Blue Head/ David Fathead Newman
    Ray Charlesのバックを勤めたジャズメンには良い人が多いんですが、その中でもこの人は飛びっきりの御ひいきです。この「泣き」には、かなう者がありません。
(2000年頃からの短い付き合い)
  1. Zoot at Ease/ Zoot Sims
    昔っから噂だけ聞いていた名盤で、先頃CDで発売されたのを早速ゲットして、ノックアウトです。冒頭の「朝日」だけではなく、全曲が素晴らしいのは、ピアノでサポートするHank Jonesの上手さもあるんでしょう。
皆さんの私的お気に入り盤は、どういう盤なのでしょうか。


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