- Kenny Barronに関するメモの続編です。メモの前編は、ここにあります。
- Kenny Barronは本線のピアニストの中でもいわゆる「First call piano」として引く手数多な状態です。彼のピアノ・のスタイルは、若い頃からTommy Flanaganが好きだったと言うように、「Softで、Lyricalなピアノ」を目指しており、その路線の本線ピアノとしては随一と言えます。NelsonがKenny Barronを意識したのは、好きな曲である「朝日のように爽やかに」の良い演奏を探しまくっていた頃に出会った、「Green Chimney」盤でした。Criss Crossという、その頃店頭に並び始めた新顔のレーベルの緑の縁取りのジャケットにその後何度もお世話になり始める嚆矢の盤です。
- ここに挿入した上記の写真は、彼のトリオ盤で手持ちしているものです。上から録音順に並べてあり、80年代のが5枚、90年代が7枚、21世紀になってからのが、2枚です。後に大ヒットした「The Moment」「Live at the Bradley's (1),(2)」も含めて、ピアノ・トリオ物には良い盤が目白押しです。そして当然のことですが、管やヴァイブ等が入ったコンボ盤も見逃せません。ピアニストがリーダーの盤に特有のことですが、ご本人のアドリブが楽しめるのは当たり前ですが、他のジャズメンがアドリブをしている時に、ピアノ担当としてやる気を鼓舞するような伴奏を付けるというサポート面での活躍も聴きもので、つまりは一枚で2枚分楽しめて嬉しい悲鳴が出てしまいます。Nelsonがこの人をライブで聴いたのは一回だけで、お時間がある方はその時の様子をメモした「Kenny Barron: At The Allen Room, JALC 」もご覧ください。
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