下手な鉄砲も、、、
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「下手な鉄砲も、数打ちゃ当たる」、ということはあるらしく、このサイトの好演盤の選定もあながち的外れになってはいないらしい、と言うお話です。
サイト開始時に
- 御存知のようにこのサイトは、Straight AheadなModern Jazzについて、単にリーダーから捉えるに止まらず、収録されている曲、助演者などにも目配りをしつつ、それらの連関の中でジャズの全体像が、ほの見えてくる事を狙っています。データベースにする好演盤の選定はNelsonの個人的な感触によっており、世評の高い盤であっても、実際にじっくり聴いてみてNelsonとしては首をかしげる盤は採っていません。かなり、偏りが生じても仕方がないやり方です。
どんな偏屈親爺でも、、、
- このように、このサイトのデータベースは無茶苦茶になる危険性を本来秘めていたわけです。所が世の中は良くしたもので、30年余にわたってジャズを聞き続け、ジャズ雑誌、ジャズ喫茶等で他人の嗜好などに基づく「名盤」の評価を、自分の耳で確かめると言う営為をそれなりに続けていると、世間が全く評価しない盤も含まれて居はしますが、データベース総体としてみると、巷間良いと言われている盤は結構網羅、とまでは行かないまでも、収録される結果になっているようです。
約千枚という規模のメリットも、、、
- 更に、このサイトの規模を百枚位に止めた場合は、かなり偏ったデータベースになっていたでしょうが、数百枚を超えた段階で規模のメリットが出始めたようであり、個人の嗜好の偏りがそれ程は目立たないようになって来ています。ここで翻って冷静になってみると、他の誰もが見向きもしない、変った盤ばかりを千枚も集めるなんてことができる人は実は相当な人物であり、所詮Nelsonは俗物であるに過ぎない、ということです。
De Facto Standard(^^;)
- 以前に、某誌の名盤特集の内容とこのサイトの内容との比較をやったことがあります。その比較のために適当にCDをかけて流し聴きをしながら、その本を隅々まで調べて、このサイトとの一致、不一致をチェックしたわけです。その結果は大雑把に言って、取捨の細部に違いがあるのは確かですが、採択の傾向には共通するところが多い、という感触を得ました。これはNelsonしか良いとは思わないだろうと思っていた盤を、著名評論家が「これも良い」としているケースが随分ありました。
下手な鉄砲
- 盲滅法やっても、それほど非常識な事になっていなかったと仮定して、世の中では、こういうことを「下手な鉄砲も、数打ちゃ当たる」というわけです。選択作業におけるNelsonの下手加減は、それなりの規模が幸いして、余り常軌を逸しているわけではないようです。でも専門誌の見識(^^;)との間には、やはり違いは厳然とあり、Nelsonはそこそこの偏屈親爺である、ということになります。
上手になろうとは思わない
- そうであるとしても、人気盤を上手に言い当てることはそれ程重要ではないと思います。特に巷間の素人ジャズファンの場合、むしろ実感を武器にするしかないし、その事の方が重要であろう、と思います。ここに掲載された約千枚の盤が、Nelsonという一個人の嘘偽りのない感触で採りあげられていることが、この種の個人サイトの存在意義ではないでしょうか。右顧左眄した、実感に根ざさない素人データベースなど、ネット上に存在しても無意味であろうと思います。「兎に角沢山聴いて、その結果面白いと思った盤の情報を載せていく」、これが個人のジャズサイトの要諦でしょう。
蛇足
- もう一つ心がけている事があります。それは聴いてみて頭をかしげた盤やジャズメンでも、それをそのままは書かない、ということです。放って置いた盤をある時もう一度聴いてみて見直すという事が、これまでにも結構ありましたし、もしその盤が好きな人が読まれたら気分を害されるだろうと思うからです。他人が気分が悪くなるかも知れない事を、ワザワザ書く気にはなれません。
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