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SJ誌「20世紀ジャズ名盤のすべて」と我がサイト

  • SJ誌「20世紀ジャズ名盤のすべて」が先頃出版されましたが、収録対象を我がサイトと比較してみようと思いました
    収録件数
  • この別冊は、毎年同誌が刊行する一連のものの一つで、今回は名盤を録音時期に着目して、一覧しようという趣向でしょう。副題が「The 2000 Mastepieces of Jazz」となっていますから、恐らく2千件近くを収録されているのでしょう。2千円の値づけをして別冊として買わせるには、この程度の収録件数は最低限度必要でしょう。我がサイトは、ほぼ千枚です。
    年代別の分布
  • SJ誌の年代別件数分布は何らかの判断があってのことと思いますが、別冊と我がサイトの年代件数分布の比較は以下のとおりです。
    年代SJ誌別冊の件数我がサイトの件数
    • 1940年代以前
    • 1950年代
    • 1960年代
    • 1970年代
    • 1980年代
    • 1990年代
    • 128(7%)
    • 400(21%)
    • 400(21%)
    • 320(17%)
    • 320(17%)
    • 320(17%)
    • 10(1%)
    • 280(27%)
    • 260(26%)
    • 140(14%)
    • 140(14%)
    • 190(19%)
    この表は件数ではなく、年代別の分布比率に注目してみて頂きます。Nelsonのサイトは、40年代の盤は殆ど無く、50、60年代の盤はSJ誌よりも多く採録されています。70、80年代の盤はSJ誌よりも採録が少な目で、90年代はむしろSJ誌よりも多く採録している、ということになります。SJ誌が全般的に万遍なく収録しており、このサイトがメインストリームのモダンジャズを適切に選択していると考えて良いとすると、この表をそのまま読むと、メインストリームは50、60年代と90年代に盛り上がりを見せたことになります。あるいはそこまで言うのは言い過ぎで、我がサイトが50、60年代と90年代に重点を置いている、と見るべきなのかも知れません。

    収録された名盤の分布は
  • 例えばということで、こんなことをしてみました。このSJ誌別冊は、一ページに8枚の盤が掲載されていますが、Nelsonのサイトでその8枚全てを推薦している別冊のページが結構あります。結構趣味が合うじゃない、という感じです。しかし、当然ながら、別冊に掲載されている盤が我がサイトに無い場合も結構あるのです。SJ誌の扱うジャズは、メインストリームだけではありませんし、このサイトはメインストリームしか載せませんから、当然と言えば当然です。我がサイトは50、60年代が中心ですが、90年代の盤も載せています。その様子は以下のようです。
    年代我がサイトとSJ誌別冊との一致(率)
    • 1940年代以前
    • 1950年代
    • 1960年代
    • 1970年代
    • 1980年代
    • 1990年代
    • 7/10
    • 157/280
    • 127/260
    • 38/140
    • 18/140
    • 33/190
    • 70%
    • 56%
    • 49%
    • 27%
    • 13%
    • 18%
    案の定、40−60年代までは我がサイトはSJ編集部というか、担当評論家と意見を同じくする比率が結構高いようです。それが、70年代以降になると、その比率がぐっと落ちてしまいます。(元々収録数が倍半分と違いますから、実は比率は50%が満点とも言えます。) 一つには、40−60年代については盤の評価が落ち着いてしまっており、誰もそう変わった意見は持たない、という事かも知れません。もう一つ、70年代以降になると、ジャズが多様化してメインストリームの占める割合は低下しますが、我がサイトはそれでもメインストリームだけしか拾わないのに対して、SJ誌さんは御商売ですからそう限定的なことも出来ず、メインストリーム以外のものが結構な割合を占めてしまうからでもありましょう。ということで、業界の一つの声であるSJ編集部という特定の媒体と比較した結果は、我がサイトの性格を如実にあらわしていたようです。特に我がサイトは、90年代録音の旧人、新人のメインストリーム・ジャズをSJ誌よりもずっと多く採録していると分かります。

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