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1958年はどういう時期だったか

ハードバップ全盛の50年後半におけるジャズの傑作をリストした。
  1. Cool Struttin'/ Sonny Clark
    1月録音。聞けば誰でも好きになる名盤だが、そこからもう少し聞き込んでFarmer、McLean、PhillyJoe、Chambers等の他の演奏にまで手を伸ばすと、そこにBlue Noteの熱い世界が広がっていく。
  2. Wynton Kelly Piano
    1月録音。WHISPER NOT、DARK EYES等の名演が聞ける人気盤。この時期にジャズ界に登場したジャマイカ生まれの、独特な飛び跳ね方が魅力のピアニスト。兎に角気持ち良くスィングする。
  3. Max/ Max Roach
    1月録音。フロントのKenny Dorham、Hank Mobley、Ramsey Lewis等が、典型的なハードバップのアドリブを繰り広げるので、NelsonのHPらしくこれを挙げておく。この5人の、この時期の演奏の良さが目一杯詰まった楽しい好演盤です。
  4. Lady in Satin/ Billy Holiday
    2月録音。もう最晩年に当たるこの人の絶唱が聞ける。声、テクではなく、その歌手の人間性を聞くのであれば、これなどは代表作と言って良い。
  5. Milestones/ Miles Davis
    2/5月録音。新生セクステットの陣容が固まって、MILESTONES、STRAIGHT NO CHASER等の名演奏が聞ける。
  6. Somethin' Else/ Julian Cannonball Adderley
    3月録音。実質マイルス名義の盤だが、これも外せない。Hank Jones、Sam Jones、Art Blakeyからなるリズムセクションの素晴らしさ、ソロイストの妙技、両々相俟った「枯葉」の解釈に、快哉の声を上げざるを得ません。
  7. Soul Brothers + Soul Meeting/ Ray Charles
    4月録音。ひねった選択と思われるかもしれないが、Ray Charles、Milt Jackson、Oscar Pettiford,、Kenny Burrell、Blue Mitchell、Art Taylor等の素晴らしい演奏を、一度は聞いてから良否の評価をしてください。これがジャズであり、ブルースだと納得される筈です。
  8. Misterioso/ Thelonious Monk
    8月録音。JOHNNY GRIFFIN、AHMED ABDUL MALIK、ROY HAYNESを抱え込んだMonkワールドが、ライヴ環境で完全燃焼している。JOHNNY GRIFFINの、すべてを燃やし尽くすソロ・アドリブに身を委ねてください。
  9. The Scene Changes, The Amazing Bud Powell Vol 5
    12月録音。欧州への移住直前のBud Powellを捕らえた人気盤。
  10. Chet/ Chet Baker
    12月録音。珍しくBILL EVANS、PAUL CHAMBERS、PHILLY JOE JONES、KENNY BURRELLが付き合った東海岸での録音。これらの人を向こうに回して、しっかり自分の世界を展開してくれる。

以上の10枚の他、In Person/ Tony Bennett、We Three/ Roy Haynes、Bag's Opus/ Milt Jackson、Blues Walk/ Lou Donaldson、Things are Getting Better/ Julian Cannonball Adderley、3 A.M./ Georges Arvanitas、The Philadelphians/ Benny Golson、But not for Me at the Pershing/ Ahmad Jamalなどもこの年の収穫である。このHPで、57年分が40枚以上あります
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