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Nelsonの「なんちゃって反射板」
  • 聴き部屋の音が特に何もしなくても悪くない人は、実に幸せであり、例外的存在でしょう。普通は、音漏れ、反響、残響等が低、中、高音の各音域で、少しはおかしなものです。それが気にならない程度であれば、無論、放置で良いんですが、気になれば何とかしたくなります。そういう場合に、音を聴き易く調整するには、適度な吸音と適度な反射が大事なようです。Nelsonの聴き部屋の床はケーブル引き回しの関係で、かなり吸音気味になっているので、天井には山谷をつけた反射板を付けています。一方、スピーカー間はというと、これもマットレス利用の吸音パネルが置いてあります。この空間は、デッド・エンド志向なら吸音に努め、ライブ・エンド志向なら反射に努めるもののようです。部屋の横使いによるデッド・エンドの方は、これで半年位試したので、ちょっとライブ・エンドに浮気をしてやろうと反射板を作ってみました
    反射板
  • 反射板は、ちょっとオーディオ誌を立ち読みすると判るように、色んな形式があります。仔細ありげに溝の深さをランダムに変えて、定在波を回避しようとしているらしいものが多くあり、主流のようです。Shuksさんのところで使っておられるのも、合板を適宜切り揃えて溝の深さを変える方式ですが、「微塵の共振もさせないゾ」という意気込みでしょうか、完全なムク状態に作ってあるようです。こういうのを見ると、自作の虫が騒ぎます、、、ということで、Nelsonの「なんちゃって反射板」です
    なんちゃって反射板
  • choiceゴチャゴチャ言わずに、右図が仕上がりです。一枚が90センチ角にしてあり、そこに互い違いに向いた板を並べる方式です。それを4体作って、2段に積み上げました。サブロク合板一枚で1体作れ、余り無しです。枠を15センチ幅に取ると、反射部分が6枚、30センチ一枚、20センチ2枚、15センチ3枚取れました。長岡先生(合掌)に誉められそうな、無駄が出ない木取り図を作るのに、試行錯誤を重ね、1週間かかってしまいました。各反射板は、45度前後の角度で互い違いに並んでいますが、意識して微妙に角度を変えてあり、枠からコースレッド(この頃は、ネジ釘とは言わないようです)で固定してあります。Shuksさん御使用のもののようなムクでは無いので、板鳴りがあるといけないんで、各反射板同士も一応は固定して置きました。木目が出したかったんで、針葉樹合板にして、ウッドスティン仕上げです。サブロク合板一枚が900円、コースレッド、スティンを入れても、4体で5千円でオツリが来ます(^^;。図面を見せてのホームセンターでの裁断は、ウッドデッキで顔なじみになっているせいもあってか、4枚合計で30回位切ったのに、6回分の300円しか取ってくれませんでした。構想2週間、作業丸一日、乾燥数日というから、正に「なんちゃって」の名に恥じないガラクタです
    ライブ・エンドも悪くない
  • デッド・エンドは、楽器の音そのものが聴き取れて、精妙な所が聴きものです。でも、この反射板を4体設置して出来上がったライブ・エンドも、なかなか捨てたものではありません。明らかに音に華やかさが加わり、音の粒立ちがきれいです。ビッグバンドなんかは、ド迫力で、ウハウハ唸ってしまいますが、さすがにやり過ぎなんで、吸音パネルを置いていた時よりも、中高音のレベルをかなり下げました。音の箱離れが顕著で、部屋の横使いと相まって、「これはこれで、有りか」と思わせます。恐らく、反射板の幅は15から30センチなんて適当ではなく、数センチから15センチまでくらいの細かい作りでないと、ホントウの所は判らないんでしょうが、「なんちゃって」でも大ざっぱな見当は付きそうです
    急いては、事を、、、
  • しかし、まぁ、でっち上げたばかりなんで、性急な物言いは止めます。よくあるオーディオ・サイトのような、「目からウロコが、、、」なんておおボラは余り吹かずに、これで数か月は様子を見ましょう。「音」には、急性の症状と、慢性の症状があります。あまりポン、ポンと反応してはいけません。瞬間的な印象だけで機器を取り替える方が居ますが、ショップを喜ばせるだけの「裸の王様」というか、単なる金持ちのお道楽になってしまうので、御用心、御用心、、、

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