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B. Martino(伊)が作った佳曲ESTATE「夏」が好きで、気に懸けて買い込んでいたら結構な数の演奏が集まりました。
- 恐らくは、ボサノヴァの曲と言っていいんでしょう。
- 良い曲なので採りあげる人が増えてきて、そのうちJoel Siegelが歌詞をつけたようです。上にたまたま、ESTATE「夏」が好き、と書きましたが、歌詞自体は皮肉な事に、「夏は嫌い。あの人と別れた夏を思い出すから。だから夏は嫌い」というもののようです(原詩が英語じゃないので、未確認ですが、、、)。
- 作曲者がイタリア人であるせいもあってか、何故かイタリア系の録音が多いので不思議に思った。ところが、1959年に伊仏合作の映画で「激しい季節」というものがあり、これは音楽を巨匠Ennio Morriconeが担当していて、そこにも「夏」という主題歌があるらしく、調査中に良くそれと混同しました。
- 当然ながら、Antonn Vivaldiの「四季」の中の「夏」も同名であり、実際に世の中にはこの曲、というか「夏」の楽章の演奏が「夏」の演奏としては一番多いわけです。またジャズではJesse van RulerのEstate Bottledという曲もあり、最近のものではこれもよく引っかかってきます。
取り敢えずは、誰もが頷く好演ものを、、、当然ながら、一押しは最初に挙げたペトさんのものです。
- Estate/Michel Petrucciani (5:48)
(Piano Trio) この曲を標題に持ってきたんだから、やはりそれに焦点を合わせているということでしょう。確かに一番耳を傾けてしまいたくなる、素晴らしい演奏です。この盤は、この曲だけでも価値がありますが、冒頭のPasolini他も良い演奏です。
- Take a Chance/ Joanne Brackeen (5:34)
(Piano Trio) 多くの演奏では女傑振りを発揮する人ですが、この曲ではゆったりと夏の午後を感じさせる雰囲気を出しています。
- At Capolinea/ Chet Baker (11:50)
(Trumpet Sextet) 唄なしChetでも、これだけスゴイんだ。ピアノやフルートがまた巧い。ベルギー録音。
- New Two Bass Hits/ Ray Brown (3:00)
(2 Basses/ Piano ) ベース2本がピアノを相手にすると言う企画のこのグループもジャズ好きにはこたえられない。
- Activism/ George Colligan (7:39)
(Piano Trio) ジワジワと支持者が増えつつあるのではと思えるピアニストの実に端麗な演奏。参った。
- The Bassist/ Richard Davis (7:43)
(Piano /Bass Duo) 最近出た盤のこの演奏を推すサイトが結構あります。近頃練れてきたJohn Hicksとのピアノ・ベースのデュオです。
- Amoroso/ Joan Gilberto (WPCP4371)
これに刺激されて演奏してみたくなったと言う発言を見かける基本的な演奏、というか歌唱らしい。何回も録音しているから、本人も気に入っているんでしょう。
- In the Vanguard/ Bobby Hutcherson (7:56)
(Vibraphone Quartet) ヴァイブでのESTATEを「唄い尽くした」演奏を聴きたいと言う人にお奨めの演奏。PianoがKenny Barronである事にも注意
- Gildo Mahones Trio (7:14)
(Piano Trio) 古手のピアニスト発掘の流れにある盤ですが、本人がJoao Gilbertoの歌を聴いて気に入り、自分でもよく弾くというお気に入り曲らしい。ピアノトリオ。
- Per Bruno Martino/ Renato Sellani
(Piano Trio)イタリアのピアノトリオですが、作曲者自身が演奏に参加して、鼻歌を歌っていたり、本職の歌手のヴォーカル版も聴けます。Renato Sellaniの演奏自体は、実に静謐な仕上げです。
- Only Trust Your Heart/ Toots Thielmans (4:53)
(Harmonica Quartet) Toots/ Herschコンビは実によく合っている。それにしても円熟そして孤高のハーモニカ演奏には脱帽。
- El Noche de Espana/ Claude Williamson
(Piano Trio) 盤自体がその手の曲ばかりの中で、やはり曲の良さから言って、Estateには際立つものがあります。
- Reunited/ Richard Wyands (5:32)
(Piano Trio) この人らしく余り力まずに、でも曲の良さを丁寧に解きほぐすという感じ
次に手持ちの残りを、、、
- Full Steam Ahead/ Monty Alexander (4:38)
(Piano Trio) この人はキューバ生まれだけに、中南米物を良く採りあげる人です。また楽しい曲では相当にはしゃぐ人ですが、しんみりした曲では結構「泣かす」ことも心得ています。ここではその後者の方で、丁寧に演奏しています。
- You Don't Know What Love Is/ Chris Anderson
(Piano Trio + Vocal) 歌入りですが、これも丁寧に演奏しています。
- Chet Baker, Philip Catherine and Jean-Louis Rassifosse (5:30)
(Trumpet/ Guitar/ Bass) Chetらしいテンポでじっくりと歌い上げる。ピアノが無いのがごく自然です。ベルギー録音。
- Live at the Sculler's/ Ray Brown Trio (7:18)
(Paino Trio) 御大Ray Brownの良さもさりながら、pianoのBenny Greenが泣くし、Gregory Hutchinsonのbrushもでしゃばらず、しかしよくプッシュしています。
- All Night Long/ Dylan Cramer (4:43)
(Alto Quartet) このバラード曲にしてはかなり速いテンポを採っているという物珍しさがあり、たしかにSonny Crissに師事しているということが納得できます。
- Casa Dolce Casa/ Niels Lan Doky (5:33)
(Piano Trio) この人らしい、丹念に音を選んだ丁寧な演奏です。
- Duet/ Akiko Grace
(Piano/ Guitar) 中村善郎のギターとヴォーカルが聞かせますし、本人のピアノも実に良いです。
- Live at Umbria Jazz/ Joao Gilberto
(Guitar) ギターとヴォーカルのみでの、静謐な、心に沁みるヴァージョンで、実に良いです。
- Inclusion/ Slide Hampton (7:35)
(Trombone) ヴェテランのSlide Hamptonが若手とやった盤。演奏も弦入りで、少しチャカポコ。
- Once More/ Billy Higgins (7:07)
(Tenor Quartet) ワンホーンのテナーが絶唱しているかのごとく、結構良い上に、Cedar Waltonが泣く。
- Bewitched/ Eddy Higgins
(Piano Trio) あまりにベタなスタンダード曲ばかりの中でも、この曲は光っていました。
- Pyramid/ Terumasa Hino (4:10)
短めの演奏で、もう少し長くやってくれたら、と残念。
- I Thought about You/ Shirley Horn (7:42)
(Vocal) これは結構推す人が多いヴォーカルもの。英語での詩を作った人が解説も書いている。
- From the Heart/ Marielle Koeman and Jos van Beest Trio (6:30)
(Piano Trio) 歌入り盤なんですが、これはイタリアの曲のせいなのか歌は無く、しんみりとしたピアノが聴けます。
- New Vista/ Dave Liebman
これは少しチャカポコ気味です。
- Everything is Changed/ Kirk Lightsey (11:28)
(Piano Trio + Trumpet)
これは実に落ち着いた、大人の演奏です。
- Live/ Michel Petrucciani (9:25)
(Piano Trio) 録音的には本人としては再演ですが、恐らくギグで何度も弾いているのでしょう。個人的には若弾きのほうを買います。
- Dave Liebman and Lluis Vidal Trio (10:05)
(Tenor Quartet/ Piano Trio/ Brass Section) Dave Liebmanのソプラノサックスに中編成のブラスセクションを付けての演奏です。物憂い曲のイメージを巧く表出している。FSNTですが、どっちがNTだということなんでしょうか。
- Non Dimeticar/ Aldo Romano (4:19)
(Trumpet/ Piano Trio) Flugelhornの柔らかい音色が、この曲のアンニュイな部分を引き出して、中々の演奏です。
- The Jazzpar Prize/ Aldo Romano (5:37)
(2管クインテット) 2004年のJazzpar祭での演奏です。
- The Traveler/ Antoine Roney
(3 Horns Sextet)
- Once upon a Time/ Renee Rosnes
(Piano Trio) 「Drummonds」という名のグループでの何枚目かにあたる盤で,趣味の良い演奏が聴けます
- This Heart of Mine/ Jackie Ryan
趣味の良いヴォーカルで、Toots Thielmansが期待通りのサウダージ溢れるアドリブを付けています。
- Estate/ Kunihiko Sugano (9:25)
(Piano Trio) ボサのリズムに乗せて実に綺麗な導入で、しかもそこかしこに菅野さんらしさが聞き取れる。日本人でもこのピアノは勿論世界級です。
- Pure Moment/ 寺井尚子
(Violin + Piano Trio) 熱っぽいヴァイオリンを弾く寺井さんによる演奏。
- Estate/ Kasper Villaume (6:39)
(Piano Trio) 上不さんのマシュマロというレーベルによる、2002年1月のデンマーク録音です。上不さん制作らしい「ちょっと良い曲」が丹念に演奏されている中で、Estateも聞かせます。
- Cookin' Live/ Stewy von Wattenwyl Trio (6:40)
静謐というのか、内省的と言うのか、曲想通りにじっくり聴かせるピアノです。
- Passione/ Barney Wilen (5:11)
ボサのリズムに乗せて実に綺麗な導入で、しかもそこかしこに菅野さんらしさが聞き取れる。日本人でもこのピアノは勿論世界級です。
- Welcome back/ John Willimas
これは、これは、、、と言いたくなるゲッツなどとやっていたピアニストの再登場です。
- Estate/ Grant Stewart
(Tenor Quartet)
そして実は以下のように、Nelsonが持っていないものがゴマンとあり、しかもそれがこの曲の実に重要な演奏らしいのです。これからも、見つけ次第、入手に努めたいと思っています。そのなかでも評判のものらしいのは、、、
- 藤井 貞泰トリオ(Psalm PSA0006)
- Rear World in Italy/ Quattro di Lucco (RW113CD)
- Estate/ Stefano Senni ()
- All My Tomorrow/ Grover Washington Jr. (Warner)
この人もこの曲を採りあげているようで
その他色々あります。
- Next Door/ 赤松 敏弘 (VGDBR0002)
- Dig My Style/ 秋山 一将 ()
- Linne Arriale Trio (TCB20252)
- Blues and other Happy Moments/ The Barone Brothers (Palo Alto PA8004)
- Blues on a Par (Steeple Chase SCCD31341)
- Live in Volvo/ Vinicio Caposselo (CGD3984-22454)
- All Blues at Night/ Marc Copland (Jazz City)
- Especial/ Joan Gilberto (WPCR2051)
- Live in Montreux/ Joan Gilberto (Warner 60760)
- Ao Vivo/ Joan Gilberto (Epic ESCA6248)
- Mean What You Say/ Takumi Iino (Warner)
- What's New/ Ed Kroger (4:53)
- Futuros Amantes/ Ana Martins (Rip Curl RCIP26)
- Make This City Ours/ Clair Martin (LINN Records)
- Ali Ryerson (Concord CCD47627)
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