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Alto Saxophone

Alto Saxでは、好きな盤が一杯ありますが、Nelsonしか誉めない盤と言えば、、、
(1965年頃から35年の付き合い)
  1. Alto Madness/ Jackie McLean with John Jenkins
    テナー・バトルの存在を認識し始めた初心の頃に出喰わしたアルトの狂おしいバトル盤です。モノなんで、二人の音色を見分けようと、スピーカーをネメ付けながら聴き込んだ記憶があります。そういうバトルの谷間に挟まった「3 The Lady Is a Tramp」の良さも見逃せません。エンディングが歌詞どおりに、「That's why the lady is a tramp」でピタッと決まるかっこ良さに唸ったウブな頃のことです。
(1970年頃から30年の付き合い)
  1. Things Are Getting Better/ Julian Cannonball Adderley with Milt jackson
    録音時の社会情勢からすればスッ頓狂な標題はさて置いて、演奏は実に素晴らしく、Cannonballというよりも、Milt jacksonがリーダーなのかも知れない名演がテンコ盛りです。
  2. Live at Monterey/ John Handy
    このピアノレスのアルト、ヴァイオリンの合奏がかもし出す狂おしく、抗し難い世界は、唯一無二の、フラワーであり、サイケデリックでもある魔境です。
(1975年頃から25年の付き合い)
  1. Eastern Man alone/ Charles Tyler
    サイドメンに不満がありますが、少なくともこの人に関する限りは、最高に近い出来です。暗闇の中、アルトにだけスポット・ライトが当って浮かび上がっており、その孤独な雄たけびには、共感を覚えずには居れません。
(1980年頃から20年の付き合い)
  1. Moon Ray/ 大友義雄
    「気分良く吹いたアルトが聴きたいなぁ」と思う時、気が付くと手が伸びている盤で、大友、山本両氏が実に気分良くアドリブを展開しています。標題曲のイントロを受け持つ川端さんのベースがよく録れていて、このレーベルの常として、驚くに足りないと言えばそうなんですが、いつも感服します。
  2. Live form the Showboat Lounge/ Phil Woods
    これを取り上げない日本の評論家陣は信頼するに足らず、と言い切れるグラミー受賞盤です。とかく「しゃべりすぎる」との評があるこの人が、ライブで、しゃべり過ぎにならないギリギリの所まで吹き切ったトラックの連続です。これは、逆に先輩に教えてあげて感謝された、数少ない盤の一枚です。
(1990年頃から10年の付き合い)
  1. Country Preacher/ Julian Cannonball Adderley
    アフリカ系米国人屈指の大政治家、Jesse Jacksonが前説で聴衆をあおりにあおった後、真っ黒焦げのファンクな「Walk Tall(足音高く歩め)」が場内を圧倒する、、、米国のバザー会場というのか、兎に角如何にも「らしい」その雰囲気がたまりません。
  2. Winter Moon/ Art Pepper
    この人の後期の良さが発揮された良い盤で、激情を辛うじて抑えた詠嘆の世界が魅力です。
  3. Sonny, Sweets and Jaws/ Sonny Stitt
    3管編成でのライブ盤で、聴衆相手に実にくだけた演奏を繰り広げています。「What's New」での、バラードの展開なんかは、この人の真骨頂でしょう。
  4. Parker's Mood- Live at Bravas Club '85/ 渡辺貞夫
    ナベサダさんは、事情が許せば本線突っ走りで行きたかったんだと思いますが、日本のジャズの立役者という役割を要求される中で、精一杯の活動をされています。これは、本線に近い盤で、James Williamsを迎えて気持ち良く吹いているのが、こっちにも伝わってくるので愛聴しています。
(2000年頃からの短い付き合い)
  1. Live on the Queen Elizabeth 2/ Lou Donaldson
    「A Night at Birdland」と「Alligator Boogaloo」と、「どっちが本心なの」てなヤボは言わなくても、この盤で聴くように、そのままで楽しいオジィサンです。論より証拠、この「Whiskey Drinkin' Woman」のブルース・ヴォーカルのブッちゃけ感が、すべてを物語っています。
  2. Big, Sweet n' Blue/ Norris Turney
    古手で、ビッグバンド系のアルトですが、この盤では脇が心得があるのか、そういう人の演奏に付きもののツー・ビート臭さがなく、立派なモダンジャズですから、心置きなく聴けます。
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