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西欧音楽のくびき : Michel Petruccianiと板橋文夫のピアノ
このMichel Petruccianiの曲を板橋さんがやったら、、、
先ずは、Michel Petruccianiです。
Michel Petruccianiの'Inner Circle' from '
1998: Steve Grossman Quartet with Michel Petrucciani
'(Dreyfus: FDM36602)を聴いてみると、、、
Michel Petruccianiと板橋さんは、共に「指力(ゆびぢから)」のある人ですから、シングルトーンを弾いても、その音以外の幾つかの弦が共鳴するのか、音が分厚くなり、それが例えばKenny Barronなどのシングルトーンと違います。そして、それはNelsonを含む熱烈なファンにとっては何か思想性を帯びて聞こえ、アバタもえくぼ気味ですが「深いなぁ」と感じてしまいます。
この曲'Inner Circle'の導入ではぺトさんはシングルトーンで、これは板橋さんもイントロで良くやるタッチであり、音選びも共通するものがあります。さて、テナーのアドリブの後に出てくる注目のピアノでは、トレモロありの、両手腕力弾きありの、ということでここも二人の共通点が聞き取れます。このペトさんのアドリブは素晴らしいものですが、もしSteve Grossman Quartetに板橋さんが客演していれば、違った、しかし素晴らしいアドリブとサポートを聞かせてくれただろうことは想像に難くありません。
ところで、ペトさんは一貫して西欧音楽風ですが、板橋さんならそこにアーシーな断片が紛れ込むでしょう。またこの演奏ほどに熱くなっている演奏の場合、ペトさんのように正統的な演奏法の範囲でのアドリブに止まらず、板橋さんは恐らく
中腰
になって、回し蹴り風の足技も入れながら、不協和音まじりのガンガン弾きを見せるのではないか、と想像します。そういうフリー気味な演奏は、向井さんなどが混じっていれば必ず出たと言う記憶がありますが、そこは分別のある(^^;)板橋さんですからひとしきり盛り上がった後には、絶妙な「泣きの」フレーズになだれ込んで、会場からヤンヤの歓声が上がる、となるのが板橋さんのライブです。
ということで、これをブライドフォールドテストでやっても、「板橋さんだ」という人はかなりいるでしょう。
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