ブラインドフォールド・テスト(Blindfold Test)
- ブラインドフォールド・テスト(Blindfold Test)とは、語義的には「目隠しテスト」ということですが、ジャズの演奏を何の情報も与えずに聞かせて、その演奏者などを推量させる遊びのことです。
例えば、、、
- ブラインドフォールド・テストで、アルトのワンホーンで「Goodbye」らしい演奏が出題されたとします。少し聴いていくと、どうもライブのようです。この演奏について、各メンバーの演奏を聴きながら、その演奏の正体を突き止めるわけです。曲目、参加楽器、各メンバーの癖、誰がリーダーか、どこで録音された演奏らしいのか、等々の各要素を吟味します。そして、「あぁでもない、こぅでもない」と考えた末、最もありそうな答えとして、Blues for the Fisherman/ Milcho Leviev盤だろう、と考えを整理していく、その過程を楽しむものです。
Blindfold Testという用語
- このBlindfold Testという用語が、ジャズの世界で知られるようになったのは、実は、米国のジャズ専門誌「Down Beat」にLeonard Featherが連載で、インタビュー記事を掲載した時に、タイトルとしたのが始まりです。Down Beat誌は、ジャズの世界では有名な雑誌であり、一時期は、と言っても30年も前の話ですが、その日本語版がでていました。アート紙刷りの大判でレイアウトも洒落ており、ジャズメンの写真も多く掲載された、結構読みでのある雑誌だった、と記憶します。Nelsonも何冊か持っていましたが、引越しにまぎれて所在不明です。実家に埋もれているのかもしれません。ですから、この連載記事は、クイズが狙いではなく、インタビュー記事なのですが、そのタイトルをBlindfold Testとしたということです。
無論、テストの回答も、、、
- ではありますが、当然ながらブラインドフォールド・テストでもありますので、「当てっこ」の面白さもあります。当たるも八卦、当たらぬも八卦よりは成績がいいのは当然です。しかし登場するジャズメンの答えに至る過程が、ジャズファンとは違っており、やはり共演したり、しなかったり、あるいはアマの頃にコピーをしまくったりした、とかが推理の根っ子にあるようです。そういうジャズメンの推理の仕方が、面白かった記憶があります。
わが国では、、、
- わが国では、ジャズ喫茶や、ジャズファンの会合での余興として、マスターあるいは常連等の出題者側が、色々と考えて出題し、それを当てると商品がもらえたり、あるいは物知りという敬称をもらえます。今は、昔ほど見聞きする機会は無く、またそういう風に啓発しあって、後輩を育てるという雰囲気も無くなりつつあります。もう少しお時間があれば、さらに色々とここにメモしてあります。
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