2枚組みもの(Twofer)のことー承前ー
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学生時代は、御他聞に洩れず金が無く、レコード一枚を買う金を工面するのに一苦労でした。今は気軽に欲しい盤を買っていますが、学生にとって2千円前後の出費はそれなりの覚悟のいる事でした。そうした中で、兎に角色んな盤を手元に置いて自由に聞きたいという欲求に対して、中古、カットアウト盤そして2枚組もの(Twofer)は強い味方でした。後になって、もっとキレイな盤も買える身分になりましたが、当時の苦労と熱意が形になったこれらの盤は、ジャズきちの原点として大事にしています。そのTwoferについてのお話です。なお話はずべてアナログ、即ちLPのことになりますので、そのお積りで。
Twoferとは
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あるレーベルで相当に録音がある人について、一定期間が経つと「Best of なんたら」と言う盤が発売されるのは、世の東西を問わず同じです。一枚物で、第何巻とやって行くやり方の他に、2枚組で出す方法もよく取られます。それがTwofer、恐らくは特別価格の2枚組の略式表現(A Specially Priced Two Record Set)は、金の無い学生には格好の買い物で、結構買い込みました。
結局は買いなおすハメに
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ベスト盤につきものの悩みはコレで、その人が良いと分かると色々買い込みますから、ダブってしまい、邪魔になるのです。それでも、当たりを付けるつもりで買ってみて、そうならないでそのままになる盤もありますから、全部が無駄ではありません。コレクションの途上ではありがちな事と、割り切るしかありません。
他の盤では手に入らない演奏も
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いつもではありませんが、買わせるがためにレコード会社が未発表テイクを潜ませて、コレも買わなきゃダメだもんねぇ、と言う商売をするときがあります。一時のBill Evans物がそうでした。発掘録音をTwoferでしか出さなかった時代があったのです。
そんなあれこれ
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以下、Milestone/ Bill Evansもの、Milestone、そしてPrestige、Blue Note、Verve等におけるTwoferのことを少しまとめてみます
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