2003年10月某日 (Tony Lakatosの手売り)
- 猟盤では、その手段はショップ巡りだけではなく、例えば手売り等への目配りも必要でしょう。「手売りって、何だよォ、、、」という方も居るかも知れませんね。
- ジャズの盤はショップばかりではなく、色んな手に入れ方があります。例えばライブの会場でも盤が手に入るじゃないですか。この場合、ショップでも売っている盤であれば、別にどうこういうことはありません。でもマイナーなジャズメンの場合、レーベルがインディーだったりするのが普通で、そういう盤は商業ルートには必ずしも乗りません。そんな盤が手売りで手に入ることがありますし、逆にジャズメン側から言えば、手売りで少しは枚数がはけます。何か切っ掛けが無いとメディアは採り上げてくれませんから、大事な口コミの発信源にもなってくれる貴重な手段です。ファンとしては、ライブ会場は、ショップで買い難い珍盤が手に入る場所ともなります。この手の売り方を、「手売り」と呼んでいます。まぁ、「会場に来て聴くくらいだから、出演者の盤を置いときゃァ買ってくれるサ。」ということでしょう。
- 先年、フランクフルトに出張した時に紅灯の街、ザクセンハウゼンにジャズクラブを見つけて、スチールドラムのAndy Narrellのギグを聴きましたが、その時もAndy Narrellの手売りアナログを買った記憶があります。その盤は、その後もショップで見かけた記憶はありません。
- また、ライブには必ずしも熱心なファンばかり来る訳ではなく、招待の人や、単に恋人に拉致されてきた人も居ます。そういうウブな方がライブを聴いて、変に興奮する(^^;)ことはありがちなことで、その勢いで普段は買わないジャズのCDに手を出す事だってあります。まぁ、そういうケースでなくとも、ショップに行く機会がなかったり、CDを買う習慣というか、病気(^^;)を持っていない方も居ますから、ライブ会場等での手売りは、見慣れた光景になっています。
- 先頃、Tony Lakatos Quartetのライブを、水戸市の自由が丘スタジオでに聴きに行き、そこでも手売りをゲットしてきました。そのギグの首尾は、別のところにメモしておきました。
- ファースト・セットの最中に、Tony Lakatosが「これからやる曲は、一番新しいCDに入っている曲で、、、それは入り口でも売っていますから、良かったら買って行って下さい。」なんて言っていましたが、セットが終わって休憩となった時には、家から持って来たCDの方にサインを貰いました。それから、煙を出しに場外に出た戻りに、その手売りが目に入りました。
- 手売りは2枚で、「I Get along with You very Well/ Tony Lakatos」 (Skip SKP9036)と、「Duck Tones/ Donald Edwards」 (Office Zoo ZT2004)でしたが、Tony Lakatos盤は、ジャケットがきれいな上、ベースにGeorge Mrazが入っており、さらにちょっと知らなかったドイツのレーベルだったので、そっちだけ買いました。
- 盤自体は、作曲家のHoagy Carmichaelに捧げる物で、Tony Lakatosの2曲以外の11曲は皆、Hoagy Carmichaelの名曲揃いです。ギグを聴いた翌日、直ぐに、手売りで新入手したTony Lakatos盤を繰り返し聴きました。実は、それを繰り返し聴きながら、自由が丘スタジオでのギグのことを思い出しつつ、このメモを書いているところです。
- 、、、ということで、今回の手売りでは、国内のショップではなかなか見かけない、ドイツのマイナー・レーベルSkip盤を手に入れました。
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