(Home - 4 Beatじゃなくっても、、、 / BACK)



ワルツの乗り方 (Clark Terry式)


  • 四足動物である人間ですが、幼稚園で習ったスキップが楽しかったように、ちょっとコツが判ると3拍子でも巧くスィングできます。でも、少しコツがあるようで、ジャズの場合でもこんな手引きをしてくれる先輩がいたようです。
  • トランペッターのClark Terryのバンドが、たまたまジャズ・ワルツを演奏することになった時のことです。すると、メンバーの中の若いドラムス奏者が妙な手つきになって、打ち出すワルツのリズムが遅れて来始めました。 プロのジャズメンとしては、恥ずかしいことです。でも、Clark Terryは怒ったりしなかったようです。自分のアドリブが終わって、ピアノにアドリブが移りました。手が空いた彼は、その「ぼっちゃん」ドラムスの傍にそれとなく寄って行き、こう低い声でささやいたんだそうです。
  • 「頭の中で、こう呟いてみなョ。Who parked the car? Who parked the car? Who parked the car...」
  • すると、何と言うことでしょう(^^; ドラムスがしっかりした3拍子を叩き始めたのです。ある言語学者さんの話では、これは理屈にかなっているんだそうです。「Who parked the car?」という文章では、「Who」と、「park」と、「car」とにアクセントを、普通は付けます。そして、日常会話では、アクセントは同じ間隔に付けたくなるんだそうです。ところが、これらの単語には、「-ed」とか、「the」がその間に挟まっており、「Who」と「park-」の間隔より、「park」から「car」までの間隔の方がどうしても長くなってしまいます。
  • 音楽の1小節に、上記の3つのアクセントを入れ込むと、2拍目がちょっと長いめの3拍子になってしまいます。その結果、ごく自然にワルツのスィング感が生じます。Clark Terryは、会話のリズムの特徴をうまく捕らえて、ジャズ・ワルツのスィング感を判りやすく伝えたということのようです。
  • 昔聴いた話ですから、ウロ憶えですが、大体こんなことだと記憶しています。出典も聞いたんですが、忘れました(^^;
(Home - 4 Beatじゃなくっても、、、 / BACK)
アクセスカウンター