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1918 in Pittsburgh - May 1979
- Things Are Getting Better
- The Jazz Singer
- ジャズのアドリブに歌詞を当て嵌めて歌う、いわゆる「ヴォカリーズ」の創始者です。10代からダンサーとして身を立て始め、Coleman HawkinsのBody and Soul時代にも、一緒に活動していました。その内に、Lester Youngや、Hershel Evans等と共演した頃からスキャットを始め、時には彼らが演奏するインスト曲に、独自の歌詞をつけるようになったようです。そしてバップの誕生と共に、スキャットに飽きたらず、アドリブに歌詞を当て嵌めるという手法、「ヴォカリーズ」を本格的に始めるようになりました。多くのジャズメンと共演する中で、ジャズメンが楽器のアドリブで言おうとすることをそれなりに理解するようになったものの、そういう風に深い理解に達している人が少ないことに気付きます。そして、「オレならそういうジャズメンの気持ちを、素直に歌詞にして歌えるんじゃないのか、それは、オレにしかできない事じゃんか」と思うようになったのが、切っ掛けということです。しかし、その結果は当時はなかなか理解されず、同工の試みをしたJohn Hendricksや、彼の参加したLambert, Hendricks and Ross等の一時的な人気はあったものの、表舞台に出る芸では無く、まぁ、かくし芸に近い扱いをされていました。その後、ロフトジャズ期を経て、アルトのRichie Coleを世に出す過程で返り咲き、ミューズに多くの録音を残しました。
- 「ヴォカリーズ」には、ジャズの雰囲気が横溢しています。また、往年の名アドリブに、それにふさわしい歌詞がついて歌われるので、大事な分野だと思いますが、でもやはり、それ程メジャーではないようです。Manhattan Transferが、今ではこれの第一人者という事でしょうか。S○誌のヴォーカルの名盤リストでも、載っているのはJohn Hendricks、LHR、Manhattan Transfer位で、この人を採り上げてはいません。Nelsonはスゴイ人だと思っていますが、常識的にはそういうことのようです。
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