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The Minton's Playhouse (承前)

  • New York、ジャズと来ればビ・バップ、そしてビ・バップと来れば、もう「Minton's Playhouse」で決まりです。ひと月の滞在中、毎週、時には連日、ここに通ってしまいました。ジャズを気持ちよく楽しめて、居心地も良くって、根城であるTommy's Houseからもそれほどの距離ではありません。最初に行った時は、「周りの様子も、頭に入れておいて方が良いなぁ、、、」などとフラチなことを考えて、ギグ開始まで時間があったこともあり、約20丁目分の、ハーレムのド真ん中を歩いてみたほどです。無論、一人で、です。目抜き通りなんで、まぁ、午後11時頃までなら、人通りも多くって、男性なら安全上も大丈夫という感じがします。無論、自己責任でありまして、「あれを読んだから、夜に一人で行ってみたら、身ぐるみはがれた。どうしてくれるンだ」といって来られても、どうすることも出来ませんヨ。
  • 「Minton's Playhouse」は、中央ハーレムの南部、118丁目にあります。Tommy's Houseから半時間くらいの所にあります。Frederic Douglas大通りを135丁目、125丁目と南下して、Saint Nicholas通りに入り、数ブロック進んだ交差点で辺りを見回すと、直ぐ左手の前方にこのクラブのネオンが見えています。クラブは建物の1階にあり、まぁ、中規模のハコという感じでしょうか。入り口から長いカウンターがあり、それからテーブル席があって、その先が由緒ある舞台となっています。
  • この場所は、ビ・バップが生まれた40年代当時と同じ場所だと聞いています。1930年代に、ブロック一帯を占めるホテルの一階に、このクラブが開店したといいますから、歴史があります。以来、ビ・バップの勃興時代を経て、由緒あるジャズ・クラブとして盛業を極めたようですが、ロックの時代になって、一度は営業を止めたそうです。しかし高名なクラブということもあり、復活させようという動きは何度も出てきて、ビッグ・スターになってからのロバート・デニーロが再開を企てたけれども、ゴタゴタが生じて実現しなかったなどということもあったようです。最近になって別の人の経営ながら、首尾よく営業を再開しています。このビデオ・クリップで、タップをしているバックに見える壁画は有名な作品であり、往時の壁画そのままに、修復を行ったものだそうです。
  • その高名にあやかってなんでしょうが、「ミントン・ハウス」を名乗るジャズ・クラブあるいはジャズ喫茶が、わが国にも10軒以上はあると記憶します。。
  • ビ・バップの草創期には、このクラブをCharlie Parker、Miles Davis、Dizzy Gillespie、Thelonious Monk等がたまり場にしており、上記ビデオで見える、正にその舞台上で、毎夜、ジャムセッションをする中で、モダン・ジャズが生まれてきたといわれています。右掲したThe Harlem Jazz Scene - 1941: After Hours at Minton's/ Charlie Christian盤などに、ここでの演奏が残っています。
  • ウィークデイは数ドルの飲み物代だけ、ギグのある週末でもチャージが10ドル、そしてミニマムが2杯ということですから、20ドルとして、3千円足らずでジャズが楽しめるわけです。
  • ここの訪問記は、気合を入れて、数回に分けてアップします。この続きはこっちにあります。

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