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Hod O'Brienの人とその周辺
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- 何処を見てもUnderratedの典型のように書かれているので、そうであると言って良いんでしょうが、取りあえずバイオグラフィーは以下のとおり。
誕生
- Hod O'Brien(実名: Walter Howard O'Brien III)は、1936年1月19日にシカゴで生まれ、間もなく養子となって左記の名を名乗っている。O'Brienという名前でも分かるように、彼はウェールズの血を引いており、父はドイツ系米国人であった。父が建設技師であったこともあり、後に東部のコネティカット州に転居した。家にはジャズのレコードが多量にあり、またラジオも彼をジャズに誘った。6歳の時に祖父がアップライト・ピアノを贈ってくれたので、母の勧めもあってピアノを習い始めている。
ピアノ修業
- 直ぐにBoogie-Woogieに惹かれて、Albert Ammons、Meade Lux Lewis(なっつかしい(^o^)、Pete Johnsonらの虜となる。当時のピアノ教師に、「Mozartもちゃんと練習するから」と言って、交換にBoogie-Woogieも教えて貰うことになる。その後、SPレコードを通じてバップの洗礼を受け、そちらに興味が移り始める。高校の同級にはRoswell Ruddが居り、彼と一緒にジャズを本格的に練習するようになり、プロを目指す。そのため入学したManhattan音楽学校では、Donald Byrdが同級に居たらしい。ジャズで飯を食う、という意味では、Pepper Adams、Kenny Burrell、Oscar Pettiford、Stan Getz等と、仕事をした。
プロ・デビュー
- その頃に、Teddy Charles、Idrees Sulieman、Hal Stein等とジャムる機会がよくあった。そのTeddy CharlesがPrestigeの制作に関係していた縁もあって、後によくしられることになる盤、Trumpets All Out(後に改題されてThreeTrumpets)でデビューした。この幸運に喜びすぎてかどうかは知らないが、録音当日に40度近い熱を出したので、医者の制止を振り切っての録音だった、という。Hod O'Brienは、その後も活躍の範囲を広げ、その頃活発だったLenoxのMusic Innで毎夏行われるジャズ祭等の行事で、Dizzy、Monk、Brownie、Max Roach、Art Farmer、Gigi Gryce、Modern Jazz Quartetに混じって仕事があり、成長を続けた。1960年頃にはギターのRene ThomasのGuitar Grooveという盤に参加したし、J.R. Montroseの録音にも参加している。また、Oscar PettifordのバンドにBill Evansの後がまとして座っていた。
突然の学業
- その後「まっとうな生活を目指すべきだ(^^;)」と、フト思ったらしく、事もあろうに、コロンビア大学に63年に入学して数学、心理統計学を専攻した。その後プログラマーになったりしたが、ジャズに回帰するまでの間、十年近くブランクが生じる。74年には再びジャズに復帰し、グリニッジ・ヴィレッジにSt. James Infirmaryというジャズクラブを開く。
リーダー活動
- St. James Infirmaryの経営においては、BassにCameron Brown、DrumsにBeaver Harrisを雇ってトリオの演奏をすると共に、Chet、Konitz、Zoot、Al、Pepper Adams、Charlie Rouse、Archie Shepp等をゲストに呼んで、ギグに明け暮れた。その後は、ギターのJoe Pumaと長く付き合い、イーストサイドのGregory'sのハウスバンドを毎週5日、5年間やって、その持続力に人々は魂消たという。そして1980年以降、生涯の伴侶となるヴォーカルのStephanie Nakasianと広く公演旅行をし、遂には結婚してい。
蛇足
- リーダー盤は、Bits and Pieces(Uptown)がデビューで、その後にOpalessence(Crisscross)、Hod and Cole(Jazz Mania)、Ridin’ HighとSo That’s How It Is(Reservoir)等がある。どうひいき目に見ても、大人気で、ファンも多い、とは言えないだろう。細身の体からも納得できるが、マラソンにも凝っており、ポストンマラソンで3時間を切ったことがあることに、Nat Hentoffが言及している。
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