Softly as in a Morning Sunrise, Tadd's Delight / from 'Sonny Clark Trio(BN)'(1957) Softly as in a Morning Sunriseは、この人のトリオ演奏でももっとも人気のあるトラックでしょう。中音主体で、ピアノの特質を生かしたうねって行くアドリブがコロコロと小気味良く、さらにPaul ChambersとPhilly Joeとがその頃の手癖というのか、常套的ではあるけどこんな曲には良くハマルいつものフレーズを惜しみなく連発するので、満腹。Tadd's Delightも、こちらはバラードではないものの、少しゆっくり目のテンポで、かゆいところに手が届いた気持ちの良い演奏。
Something Special, Erick Walks / from 'Leapin' and Lopin'(1961) Something SpecialでのSonny Clarkは舌を巻くほか無いのですが、Charlie Rouseも飛び切りの出来であり、TommyTurrentineも相変わらずのカスレ気味の、ペーソス溢れる演奏で実に聞かせます。ここでは2管編成でのリーダーなので、冒頭のアドリブと、管の後にもアドリブがあって、2回楽しめるというので、密かに「お特用B級名盤」と名付けています。面白いリズムのErick Walksもなかなかの出来。これは、手持ちは何故かモノラル盤です。
Minor Meeting, Junka / from 'Sonny Clark Trio(TIME)'(1960) Minor MeetingもJunkaも、名曲というほどの曲ではないのでしょうが、Sonny Clarkが料理すると何とも素晴らしい曲になって、それがジャズと言うことなのでしょう。言い古された箴言に、「ジャズに名曲なし、ジャズに名演あり」とあります。ベースのGeorge DuvivierとドラムスのMax Roachとの共演で、実に切れ味の良い、潔いピアノ・トリオによるジャズの典型を残してくれた盤。