Work Time/ Sonny Rollinsは、Nelson自身も最初期に出会った名盤です。「ショウほど素敵な商売はない」は、結構速めのテンポながら、実に滑らかなアドリブが泉から沸き出るように噴出してくるのが、初心のNelsonには不思議でなりませんでした。そして、締めのストップ・タイムからカデンツアに入る辺りの格好良いことったら、ありませんねぇ。。
The Message/ J.R. Monteroseは、仰せの通りに全てのトラックの出来が良く、ご指摘の「I Remember Clifford」も原曲の良さを上回る素晴らしいアドリブで、つまり「それがジャズだ。」ということなのでしょうか。
Sweet Rain/ Stan Getzでは、Nelsonは昔気質の人なんで、Chick Coreaの「Litha」よりも、Dizzyの「Con Alma」の方にどうしても親しみを感じてしまいます。その辺が、ジャズ親父ゆえの限界なんだと自省しておりますが、、、でも、そうなんです。
Maiden Voyage/ Herbie Hancock以前にHerbie Hancockは色んな盤に顔を出しており、あるイメージを持っていましたが、この盤が出て直ぐに、ジャズ喫茶で初めて聴いた時には、「なるほど、この人はこういう風なジャズがやりたかったんだなぁ。今までのは、修行中の身ゆえに、膝を屈していた面があったんだな。それで、霧が晴れた中を突き進む処女航海なのか。」と妙に納得した記憶があります。
Yours and Mine/Stan Getzは、手持ち盤を聴き直したら、英国でのライブ盤(発売は米国のConcord)ですね。録音も良いし、相方が相性の良いKenny Barronですから、聴きものです。「You'd Be so Nice to Come Home to」は、Art Pepperと音域こそ違え、同じワン・ホーンもので、美フレーズ作りの名手同士ですが、Stan Getzの身上であるレスター系の波乗りスィングには、誰にも真似が出来ない魅力があります。