大阪中古ジャズ最低三日間必要血眼猟盤の勧め --「やっぱし大阪は、よろしおまっせぇ」--
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大阪は中古ジャズのために最低三日間は必要な位充実しているので、機会を作って血眼(ちまなこ)になりながら猟盤してみませんか、というお話です。
新譜も揃うが、中古もスゴイ大阪
- ジャズの猟盤に関して、新譜でもLPコーナー、ワルツ堂、外資系等々困ることはありませんが、中古も荷動きが円滑で、わざわざ出掛けるに値します。規模で言うと、東京もジャズで50店位はあるのでしょうが、大阪もまずそれと同等の店舗数があります。そして、知る限りでは、大阪の方が中古店の充実が見られます。それでも、対象をCDに限ることができる人はまだ幸せで、LPまで視野に入れるとキタの冗談伯爵なんかは、暫く行かないとチェックに1日まるまるかかりますょ。
何故、大阪か
- 大阪の中古事情では、やはりミナミが素晴らしいといえます。別項にミナミのことは書きましたので繰り返しませんが、心斎橋近辺と、難波駅近傍、そして日本橋(決してニホンバシといわないように、ニッポンバシです)界隈と分類でき、それぞれ10店以上にジャズがあります。こういう地区が、地下鉄にして「難波」、「心斎橋」、「日本橋」の3駅に囲まれてあり、しかもこの駅間は非常に短く、端から端まで直線距離で歩いて1時間足らずの区域なのです。キタや、阿倍野、尼崎その他の周辺都市にも店は多くあります。東京は、確かに総店舗数では多いのでしょうが、概してバラケており、JRの一駅で10店も回れるところはなく、精々が5店くらいでしょう。そのうえ、JR、私鉄、地下鉄と路線が多様ですから、よく戦略を立てて巡って行かないと、無駄足が多くなります。つまり、一筆書きの工夫が必要になります。
ミナミ、恐るべし
- ミナミで二日は必要です。なにしろ、30店以上ある上、行くと必ず新規開店に出くわすのですから。一日で回るには、相当に手慣れて、店の癖を承知の上で、濃い所だけのチェックに止める必要があります。あそこを出たら、次はあっちに入って、あの辺でタンメンで腹を宥めて、あの路地(ろうじ、と発音)を抜けて、と頭に描けなければなりません。というのも、営業時間がほぼ正午から8時までですし、飯、コーヒーが挟まると6時間強が勝負です。というわけで、ミナミをくまなく、しかも余りセカセカせずに見て回るには、2日はかかるのです。キタ、その他で1日をみると、大阪全体では、最低でも3日はかかってしまうのです。さらに、ミュージックマン、ビッグピンク、ヤカタ等の濃い店で、物知りの店主さんと昨今の事情などについて話しも聞いて、なんて事をするとそれ以上必要かもしれません。
巡回の心得
- 営業時間がほぼ正午から8時までということなので、宝の山に出くわしてある店で1時間をかけてしまうと、店舗間の移動時間を切りつめても、4,5時間しか残りません。新入荷、過去の見落としがあるため、サラッとチェックが済む所ばかりではなく、「ウーン」とバッグを床において、腰を据えなければならないところがいくつかあるのに決まっています。いわゆる、流通ものの定番中古がある他に、マニアが手放したに違いない濃いブツが、時に混じります。噂は聞いており、昔国内でも出たことがあると知ってはいたものの、現物を見るのは初めてなんて掘り出し盤が見つかると、先ずそれを抱え込むことが先決です。でも、そこで浮き足立つようではいけません。更にもっと何か無いか、と気を許さずに追い討ちをかける、この執念が大事です。マニアが一枚しか手持ちを処分しない筈が無いのです。ある店で、年来の探し物を発見したに止まらず、もう少しそこで粘って、ウブイ盤を更にもう3、4枚抜き取ることができた時の「ヤッター」感は、その趣味のある方にとっては何ものにも代え難いものです。そういう獲物を抱えて、腰を下ろして食べるミンミンの餃子は、何時もに増して美味この上ないご馳走となります。
ということで
- 時間を見つけて、大阪には行ってみましょう。きっと良いことがある筈です。そう言えば、Nelsonも暫く御無沙汰で、また行かなくてはなりません。
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