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2017年5月某日:セルヴァンテス市場:マルシェ編(3)

ジャケ買い気味ながら、そこはヘイデンの盤ですから中身に間違いが無い筈と・・・)
  • パリからの帰国が近づいたので、もう一度エッフェル塔を間近に見てから、その足でモンパルナス・タワーにも行ってみたいと出かけました。いつも通りに賑わうエッフェル塔を後にして、バスに乗ってモンパルナス方面に向かっていると、街路の様子が一瞬変わったのでカミさんと異口同音に「蚤の市だぁっ・・・!」と叫んでしまいました。通りの両側がテントで一杯なのです。後で知りましたが、どうやらいつもはマルシェなのに、この日だけは蚤の市も同時開催している所にブチ当たったようです。モンパルナス・タワーはエッフェル塔のほぼ真南にありますが、直線的に行く路線バスが見つからずに、少し西南側に円弧を描くようなバスに乗りました。そうするとモンパルナス・タワーには西南から近づいて行くことになり、怪我の功名で蚤の市と予期せぬ出会いをすることになった訳です。バスを降りて市の中に入って行くと、一方通行の通りの両側に屋台がひしめき合っていて、店主と買い物客が売り買いのヒソヒソ話をそこここで交わしていました。
    古本屋の片隅の段ボール箱に・・・
    1. Sophisticated Ladies/ Charlie Haden Quartet West (Emercy 508160)>
      御贔屓のQuartet Westが、Cassandra Wilson、Diana Krall、Melody Garbot、Norah Jones、Renee Fleming、Ruth Cameronという新旧交えた(失礼!)、錚々たる歌姫を迎えた盤。この人にはこういう盤が結構あって、そのどれもが趣味が良いので、これも保護。12曲入りで、中々楽しめます。

    2. (ヘイデン盤とバランスを取る感じで・・・)
      Belief/ Leon Parker (Sony/ Columbia 485138)>
      この人の手持ちは、左掲した「I Love Paris/ Jacky Terasson」でドラムスを叩いている盤くらいしか持っていない筈だし、そこで付き合っているベースのUgonna Okegwoとこの盤でもタグを組んでいます。 「ココで会ったが百年目・・・」等と呟きつつ、パリでそれを拾うのも良い出会いなんで、文句なく保護。リーダー作だからやりたいことをやっている筈だと思って聴くと、良く言われる「Bドラ無し」の、あまり周りに太鼓を沢山は置かない流儀の、独特のドラムス構成でやるジャズは、耳慣れないながらも良い所を突いて来る感がアリアリで、御贔屓にしようかという気にさせてくれました。

  • ただ単に移動手段としてのバスに乗っていただけなのに、窓外に現れた蚤の市の光景にフラフラと下車してみて・・・結構良い盤を、2枚も、それも数ユーロで手に入れるという僥倖に恵まれました。やはり「治にいて乱を忘れず」、常住戦場の心得が大事です。・・・と書いて来て、ちょっと気になって調べてみたら、時代小説作家の火坂雅志氏が故事を引いて、「戦場でうまくいかなくても、他の場所で取り返すことは可能である! そういう意味ですべての場所が戦場である。」という意味だと論じて居られるのを知り、今の状況に合っているのか、外したのか、微妙です。このマルシェの最寄駅は、メトロなら「Volontaires」駅になります。

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