反射板
- どんなに立派な装置を揃えても、音楽を楽しむのは自宅の部屋の中であり、それも殆ど座ってということが多いので、スピーカーの出す音がそのまま耳に聞こえてくるのではないことには注意を払うべきでしょう。といっても、部屋を改修したりできる人は幸せであり、まぁ文句の出ない範囲で色々と工夫をするということでしょうか。故長岡先生のように「取り立ててやることはない、住みやすい環境の中で適当にモノを散らかしておけば大丈夫。」、などと達観する人もいます。
遮音 -
長く音楽を楽しんで聴くには、家族、近所から不満が出ないことが絶対必要です。Nelsonは普通の石膏ボード張りの作りの部屋なので、大音響を出すのは中々難しいです。サッシを堅く閉めて、雨戸も閉じて位が最大限の努力です。それで夜間に外に出て聞いてみると、音楽を聴いているとは分かりますが、音漏れがひどいという状態ではなさそうです。夜10時まではこの状態で良い、としています。恐らく二重サッシにする必要があるのでしょうが、まだ手を付けていません。
吸音 -
コレは結構難しいのです。特に低音は生半可のことでは吸音できません。部屋の隅にたまるのですが、Nelsonは江川さんの工房でやっている紙風船式吸音でお茶を濁しています。それでも音を出しつつ触るとかなり振動していますから、結構吸ってくれてはいるようです。中音、高音はカーテンの開け閉めで間に合います。むしろ吸いすぎに気をつけないと、音に活気がなくなります。
定在波 -
部屋の形状によっては、特定の周波数で音が反射減衰してくれず、共鳴状態で持続し、定在波となることがあります。低音ではブンブン、ブーッと立下りが微妙に残ります。ただし普通の部屋はそれ程大きくないので、低音ではなく、中低音が残る場合が殆どです。高音のほうは、対面並行の壁、ガラス窓などが元凶ですが、比較的解消は容易です。いずれにしても、モノの置き場所、平行面の解消、タペストリーの壁吊りなどで色々試してみると何とかなります。それでどうにもならない時は、聞く位置を変えるとか、むしろ気にしない(^^;)という逃げを打たないと、その解消にはとても費用と努力が必要になります。
反射板
- Nelsonの場合、部屋の都合でどうしても大面積のカーテンが必要であり、そのために中高音の生気のなさが気になっていました。そこで、年末年始の休日を利用して、大きさを変えた3枚の山形の反射板を天井に付けることにしました。今はホームセンターで色んな部材を売っていますので、40と20センチ程度の幅の集成材を買い、組み立てて天井に固定しました。石膏ボード貼りなので重量物を固定できる位置が離散的であり、しかも上を向いてドリルを扱う仕事なので、何度も手戻りしつつ何とか作業を終えました。最初はロープ吊りにしましたが、地震対応はと問われて、確かに頭及び装置の上に棚が落下するのは良いことではないなぁ、と固定式としたのです。さて、さてその効果の程ですが、今までの経験から直後の感想は「苦労の甲斐がある筈」
というバイアスがかかり贔屓目になりがちなので、少しじっくり時間をとって評価しようと思っています。取り敢えずは、やはり高音の輝きが増したようですが、、、
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